知らなきゃヤバイ、正しく眠る方法[今日から役立つ簡単な行動4選]~スタンフォード式最高の睡眠より~

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こんにちはchicken読書です。

今回は「スタンフォード式最高の睡眠(西野精治著)」から正しい睡眠法を紹介します。

 

 

スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠

 

 

 

突然ですが、皆さん。正しい睡眠法を知っていますか?

睡眠不足は体に悪い、夜更かしは悪いなどは誰でも知っていることだと思います。

そして、90分の倍数の睡眠時間にした方がよい、寝だめは意味がないなどの少し踏み込んだ知識を持っている方もいるかもしれません。

私は少しだけ知識はありましたが、何の根拠もなく、なんとなく毎日生活していました。

 

しかし、これではいけないのです。

 

睡眠は人生の1/3の時間を占めるものであり、日々の生産性や幸福度を上げるためには無視することなど絶対にできないものです。

2ちゃんねる」の創始者西村博之さんは睡眠を人生で一番の重要事項と位置付けています。このように睡眠を味方にすれば大成功できる可能性を秘めていますが、睡眠を敵に回すととてつもなく強大な敵となります。

 

冗談ではなく死にますよ

 

本書で紹介されている研究によると睡眠時間が7時間程度の人に比べて、睡眠時間が長かった人も少なかった人も死亡率が1.3倍に上がったそうです。また、睡眠不足は肌に悪いなどは一般的ですが肥満にもつながるそうです。その他にも睡眠不足からストレス、免疫システムの低下、精神異常、集中力の低下など悪いことだらけです。

 

睡眠について正しく理解することの大切さを認識していただけましたでしょうか?

この本の著者の西野精治さんは世界一の睡眠研究所と称されるスタンフォード大学の睡眠研究科において30年近く研究をされ、その結果からこの本を執筆されたそうです。

 

この記事では正しい睡眠法だけでなく、明日から活かせる具体的な行動も紹介しています。

ぜひ、参考にしてみてください。

 

 

1. ありがち絶対NG 4選[疲れが取れない理由]

まずは睡眠に関してやってしまっている人が多いNG行動をピックアップしました。自分はやっていないか、一度チェックしてみてください。

 

寝だめ

ここで、寝だめと書きましたが、正確には

平日の睡眠不足を寝だめで解決しようとしている

行為についてです。

寝だめは直接体に悪いというわけではありません。しかし、結論からいうとほとんど意味がないです。

それは寝だめごときでは睡眠不足を取り返せないからです。

 

 

まず、日々の睡眠不足のことを睡眠負債といいます。これは、睡眠不足がたまり、借金と同様にそのうち破産することから名づけられたものです。

繰り返しになりますが、この睡眠負債は週末の寝だめなんかでは返済しきれません。

 

本書で紹介されている研究では毎日40分の睡眠負債を負った人がこの借金を返済するには3週間14時間眠り続けないといけないという結果が出ていました。

たったの40分でこの結果なのですから、日頃睡眠不足を感じている人はもっと時間がかかることでしょう。

 

日頃から睡眠不足にならないようにタイムマネジメントする大切さを忘れないようにしましょう。

 

 

靴下

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足が冷たくて眠れないから靴下をはいたまま寝るという方、いるのではないでしょうか?

残念ながらこれもNG行動です。

後述しますが、睡眠は体温に非常に関係しています。

靴下を履いたまま寝てしまうと足からの熱放散を妨げてしまい、睡眠の質が下がってしまうのです。

ただし、寝る前まで靴下をはき、足を温め、血行を良くすることはおすすめです。

大事なのは靴下を履いたまま寝ないことです。

 

スマホ

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夜寝る前にスマホを触るのもNGです。

まず、なんといってもスマホを眠る前に触ってはいけない一番の理由は寝るはずだった時間に寝なくなることでしょう。ゲーム、YoutubeInstagramなどいくらでも楽しいコンテンツがあり、布団に入ってから1時間は寝てないことなど経験ないでしょうか?

 

また、スマホはがゲームやエキサイティングな動画などをすぐ見られるツールとなり交感神経を刺激してしまいます。これも睡眠を阻害することに繋がります。

 

最後に世間でも比較的知られていますが、スマートフォンが発するブルーライトが睡眠にとっては有害な光です。ブルーライトは眠りを促すメラトニンの働きを阻害することが分かっています。意外なことに、本書の著者である西野さんは「ブルーライトが影響をおぼすとしたら顔を画面に近づけてじっと見続けているくらいしたとき」と言ってはいますが、暗い部屋でスマホを長時間見るなどブルーライトの影響を強くすることは避けるべきだとも言っています。どちらにしても良いことはないですね。

 

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最後にお酒です。

これに関しては1滴も飲むなということではないです。少量飲む分には問題ないようです。

しかし、条件があります。

 

まずは量。

ここで言う量はアルコール度数で決まりますが、日本酒換算すれば1~1.5合が適量です。

 

次に時間です。

1合程度であれば寝る100分前に飲む分には明日にさほど影響は出ないといいます。

 

つまりお酒のNG行動は

寝る直前にたくさん飲むのは控える

べきだということです。

 

2. 正しい睡眠法

黄金の90分(レム睡眠とノンレム睡眠)

冒頭でも触れましたが、良く90分の倍数の睡眠時間だとすっきり起きられるという話があります。

しかしこの黄金の90分とは寝付いた直後の90分のことです。

 

これは皆さんも一度は聞いたことがある人が多い単語である、レム睡眠ノンレム睡眠が関係してきます。

 

レム睡眠とは「脳が起きていて身体が眠っている浅い眠り」の状態です。

ノンレム睡眠とは「脳も体も眠っている深い眠り」の状態です。

 

寝付いた直後にまず訪れるのはノンレム睡眠です。このノンレム睡眠の時間が90分なのです。

この後はノンレム睡眠レム睡眠→ノンレム睡眠といった具合に交互に変化していきます。

そして、明け方になるにつれてノンレム睡眠の時間が長くなっていきます。この浅くて長いノンレム睡眠中に起床するのが自然な流れになります。

勘のいい方はお気づきかもしれませんが、最初の90分が黄金の90分である理由は他のノンレム睡眠と比べても、この90分が最も深い眠りであるからです。そして、この90分の間に成長ホルモンなど睡眠の恩恵が最も得られるのです。

 

そのため、4時間しか寝ていなくてもこの90分の質さえ上げればすっきりとした睡眠をとることが出来ます。逆に睡眠時間が取れないのであればこの90分だけはしっかり寝ないといけないのです。最初の90分を阻害してしまうとその後の全ての睡眠が乱れるという研究もされています。

最後に世間で言われる90分の倍数の睡眠時間にするべきという話に関してはレム睡眠とノンレム睡眠の周期が90分であるからというのが定説です。しかし、この周期は実験によれば90~120分と幅があるらしく、人によって異なるとのことです。つまり、そこまで気にしなくてもよいといえるでしょう。

大事なことは最初の90分をしっかり寝ることなのです。

 

体温(深部体温と皮膚温度)

まず、体温に関する正しい睡眠の結論を言います。

これは体の芯と表面の温度が近づいたときに最もよい睡眠が出来るということです。

 

ここで体の芯の温度のことを深部体温といいます。

深部体温は昼に高く、夜は冷たくなります。しかし、手足の温度(皮膚温度)は昼に冷たく、夜は暖かくなります。ちなみに昼間の深部温度は皮膚温度に比べて2℃ほど高くなります。

健康な人は入眠前に手足が暖かくなり、手足から熱を放散することで深部温度を下げ、深部温度と皮膚温度の差を縮めているのです

 

具体的な方法は次章で述べますが、なるべく早く深部温度と皮膚温度を近づけることで良質な睡眠になり、黄金の90分の質を上げることに繋がるのです。

 

入眠定時(寝る直前は眠くない)

これはタイトル通り寝る時間と起きる時間を固定しようというものです。

ここで、一つ意外な話をしましょう。

人は起きている時間が長くなればなるほど眠くなります。しかし、ある実験によれば人は普段の就寝時間の2時間前は眠くなりにくいというのです。

つまり「明日朝が早いから一時間早く寝よう」は上手くいかないということです。そのため、この場合だったら1時間睡眠時間を削って、起きた方がすんなり眠れて、質の高い睡眠を手に入れることが出来ます。

睡眠は前にずらすのは難しく後ろにずらすのは簡単だ」ということなのです。

ただ、後ろにずらすのは1日1時間が限度です。それ以上は調子を崩してしまいます。

 

このように睡眠は毎日一定の睡眠時間を守ればよいなどの単純な話ではないのです。

そこで大事になるのが睡眠の入眠時間と起床時間を定めてしまうことです。

「仕事が長引いた」、「飲み会があった」などの突発的な予定が入っても起床時間は固定して必ず6:30には起きるといった具合です。そうすることで、一番大切な黄金の90分を毎日守ることも出来ます。ちなみに睡眠時間がたりず、昼間に眠くなったときは15分から20分の昼寝であれば問題ありません。

睡眠スケジュールを固定化しましょう。

 

3. 効果的な睡眠のために[今日から役立つ行動4選]

入浴

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結論から述べると寝る90分前に入浴しましょう。

 

正直、これから少し複雑な理屈の話をします。この理屈が分かりにくければ90分前の入浴だけ実践してくれれば大丈夫です。

 

前章で深部体温と皮膚温度の話をしました。入浴はこの二つの温度の話に大きく関わってきます。

前章でも述べましたが、眠る時の深部体温は皮膚温度より高く、深部体温を皮膚温度に近づけるために手足から熱を放散し深部体温を下げるということでした。しかし、ただ深部体温を下げればよいというだけではもったいないのです。繰り返しになりますが、大切なのは皮膚温度と深部体温の差をなくすことです。そのため、まずは皮膚温度を温め、しっかりと熱放散させることが大事になるのです。

皆さんも実感している通り皮膚温度は上がりやすく冷めやすい傾向があります(手を冷やせば冷たくなりますよね?)。

入浴の凄いところは深部体温までも上昇させることです。深部温度は上がった分だけ下げようとする働きがあります。そして、15分の入浴で深部体温は約0.5℃上がり、90分かけて下がるといいます。

 

まとめると入浴をすることで

 

皮膚温度が上昇した分、熱放散が大きくなり深部体温をより下げる。

深部体温が上昇し、より深部体温が下がる。

これが15分の入浴では90分で行われる

 

ということです。

 

ルーティー

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これは脳の性質を利用して、すっと眠れるようにするというものです。

脳は「いつものパターン」を好む性質があります。これを利用して眠る前にいつも同じことをするのがおすすめです。例えば寝る直前はいつも本を読むであったり、似たような音楽を聴くといった具合です。

ただ、刺激的なことは脳を覚醒させてしまうのでやめましょう。

 

光起き

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朝、太陽の光を浴びることがすっきりとした目覚めに繋がります。

そもそも理想的には、すっきり起きるには目覚ましは使わず自然に起きた方がよいのです。自然に起きるためには光で起きるのがピッタリです。

そこで私のおすすめはカーテンを開けて寝ることです。

もちろん外からもろに見えるなど環境的にできない人もいるかもしれませんが、だれでも簡単にできる目覚めの工夫です。

 

アラーム二つ

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こちらもすっきりとした目覚めに繋がる方法です。

やることは絶対起きたい時間の20分前に一個目の目覚ましをセットし、二個目の目覚ましを置きたい時間にセットすることです。そして1個目の目覚ましはごく微小で短くセットするのが有効です。

 

これは朝方のレム睡眠とノンレム睡眠が20分前後で入れ替わる事を利用した方法です。つまり、目標はレム睡眠の最中に起きる事です。

1個目の微小目覚ましで起きられたならば、眠りが浅いレム睡眠の最中であったということになります。そしてこの1個目の目覚ましで起きられなくても何も問題ありません。1回目で起きられなかったということはノンレム睡眠の最中だったということです。つまり、20分後の2個目の目覚ましが鳴るときにレム睡眠である可能性が高く、2個目の目覚ましではすっきり起きられるということです。

 

この方法を使えばレム睡眠中に起きる確率が約1.5倍になり、すっきりとした目覚めが出来るでしょう。

ちなみにスヌーズ機能は1回目との間隔が狭いため、おすすめは出来ません。

 

 

 

いかがだったでしょうか?

とても細かい内容だったかもしれませんが、人生の1/3に対する投資だと思えば高いとは全く思いません。

この本はこの記事に書いた内容以外にも役立つ情報が満載でしたので、ぜひ一度、読破してみてください。

スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠